7つの会議は、東京建電という中堅電機メーカーによる不正行為を基に、その事実が明るみになっていく様を描いた小説。
半沢直樹や下町ロケットでお馴染みの池井戸潤氏が手がけた小説で、ドラマのみならず映画化されることになりました。
「7つの会議」というタイトルは、まるであの某海賊漫画を彷彿とさせ、壮大なストーリー展開が待っているかのようです。
ということで、この7つの会議や内容はどうなっているのかまとめてみました。
7つの会議の内容
この物語は昨今賑わせている企業の社会的問題を背景にした作品。
その大まかな内容については、原作のまえがきでこう述べられています。
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を”パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。
急転する自体収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。
どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。
だが、そこには誰も知らない秘密があった。
社会問題となっているパワハラ、仕事の能力より年齢の上下関係を重んじる国民性等々。
これらが複雑に交錯することで、企業組織や関係者全体に波及し、収拾不能な事態に陥ってしまう。
「七つの会議」はそういった部分を体現しているわけです。
実社会においても、この内容をそのまま反映したかのようにこうした事例が後を絶ちません。
”半沢直樹”や”空飛ぶタイヤ”は、1つの閉ざされた世界の出来事でしたが、
これは日本社会全体の闇をぎゅっと詰め込んだ作品といえます。
7つの会議の意味とは?
それは映画化されポスターからわかるように7人のことを意味します。
その7人というのは、
●東京建電-営業部
- 八角民夫 (野村萬斎)
- 坂戸宣彦 (片岡愛之助)
- 原島万二 (及川光博)
- 北川誠 (香川照之)
●ネジ六
- 三沢逸郎 (音尾琢真)
●トーメイテック
- 江木恒彦 (立川談春)
●ゼノックス
- 徳山郁夫 (北大路欣也)
7人はいずれも東京建電を中心とし、1つのテーブルに例えた村社会で壮大な不正を打ち立てていくという流れ。
こうして意味は判明しましたが、これだけだと少し物足りなくもあるでしょう。
実は7つというのは、小説の中のことだけではありません。
それは、「危険な社風7つの兆候」といったものが存在するのです。
- 経営者が景気の話をする
- 自分の会社よりも他社の事に口を出す
- 経営者が自分よりも優れた人を雇わない
- 管理職が多く実行部隊が少ない
- お茶を出す部下がいる
- 部下が会議で何も言わない
- うちの会社は馬鹿ばっかりだからという経営者
こうした危険の兆候は、「7つの会議」の世界においてもよく当てはまります。
これを池井戸潤氏は意識していたのか分かりませんが、意味として付け加えていいかもしれません。
まとめ
7つの会議は2012年に小説となりましたが、急遽映画化されたのには昨今の改ざんラッシュとタイミングが重なったことが大きい。
原作内容や意味をこうして事前に知ることで、ドラマや映画が一層味わい深いものになるはず。
「7つの会議」をきっかけに少しでも不正が減ることになればいいのですが。
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